※家庭教師パロです。やま→→←ほま気味。
「せんせ」
によっと嫌な笑みを浮かべたきつねは、机の上にペンを転がして、両手を広げて言った。
「ぎゅっとしてよ」
「…はぁっ?」
思い切り顔を歪めると、きつねはけらけら笑って、ああやっぱりだめかと言った。やっぱりとか言うなら言うんじゃねえでべした。
「いやほら、昨日見たアニメでさ、ごほうびにぎゅっとしてって言うシーンがあったから」
「ごほうび…ってアンタなにさしましたか」
「いや そうだな うーん」
広げた両手を組んで、うぅんと真剣そうに悩むきつね。
そうして彼は、ピンときた!と言って文字どおり指をピンと立てた。
「つぎの模試でひゃくて、50点とったら!」
「100点さとったら考えてやりますよ」
「うがぁああしまったぁああ!!」
100点とか小学生じゃないんだから無理ぃ!と頭を抱えるきつねににやにやと笑ってやった。
あほなことさ言うからですよと言ってやると、うぅとうなって、なぜかこちらに身を乗り出して。
「しょうがないから」
「ふぎっ!?」
ぎゅう、と俺を抱きしめた。
「今はこれで我慢するよ先生」
「ななななにさすっべかこのでれすけぇ!」
「うぎゃあ!」
思わず出た拳がきつねの腹に直撃して、結果としてきつねの痛みが引くまでの時間のぶんだけ、講習時間が延長することになった。
「先生といれる時間のびるけどフクザツ……いだだ」
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リハビリでかきました。家庭教師やまほま。
大和が惚れてる感じは書いてて楽しかったです